【書評】元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者 富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣

みなさんは、「金持ちこそケチである」という話を聞いたことはないでしょうか。世の中のお金持ちといえば、たくさん金を稼ぐとか、資産を持っていて運用できるから大金持ちなのだと思っている人が多いかもしれません。しかし、お金持ちは無駄遣いをしないからお金持ちなのである、という考え方も厳然として存在するのです。

この本のメインテーマは、みなさんもお金持ちになりたいならそういう習慣を真似よう、ということなのですが、なぜ公務員を辞めたい人向けに勧めるのかというと、タイトルの通り、国税専門官出身の経済・金融系ライターの小林義崇さんが書いた本だからです。

本文中に、小林さんが国税を辞めるときに周囲から収入の面で心配されたという話が出てきますが、定年もないのでフリーランスになって公務員時代以上にガッツリ稼ぐという意気込みも戦略もあったため本人は意に介さなかったとのこと。

小林さんは国税時代に、相続税の税務調査の経験が豊富で、富裕層の生活実態を詳しく知っていました。フリーに転身後は、意識的にマネー分野の取材・ライティング(取材のコネクションづくりを含む)を極める努力をしたことが、現在につながっているようです。

noteを見ていると、公務員を辞めてライターになっている方が多く見受けられますが(noteが物書きのための媒体だから当然とも言えますが)、レッドオーシャンにならない専門分野を見つけて稼いでいくことの大切さと難しさを感じる1冊でした。

なお、本書には、節約や、投資(資産形成)法の話も出てきます。そのいくつかはFIRE(不労所得を確保した早期リタイア)の達成法に通じるものがあるので、公務員を早期退職したい人がめざすべき生活習慣という意味でも参考になるのではないかと思います。


元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者――富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣

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